福島高校ニュース

2019年7月の記事一覧

中間貯蔵施設見学と福島大学・福島高専生との交流

日時:2019年7月13日(土)

場所:大熊町 中間貯蔵工事情報センター, 中間貯蔵施設

参加人数:5名(2年生 3名, 1年生 2名)

 

 本校SS部 放射線班5名が, 大熊町にある中間貯蔵工事情報センターと中間貯蔵施設を訪問し, 除去土壌の受け入れから貯蔵までの方法と最終処分までの取り組みに関して学んできました。

 まず, 中間貯蔵工事情報センターでは, JESCO様に講義をしていただき, 持ち込まれた除去土壌(除染により発生した土)の受け入れから貯蔵(分別・貯蔵・減容化・廃棄物貯蔵処)までの流れを, パネルなどを用いて説明をしていただきました。講義では, 持ち込まれる除去土壌は廃棄物処理の基準である8000Bq/kg以下のものが8割以上を占めている現状や, 中間貯蔵施設内には地域の人たちが大切と考えた景観をいくつか残していること, 最終処分に向けて線量の低いものは再生資材として公共事業などの盛土材などにすることを検討していることなども学ぶことができました。

 中間貯蔵施設の見学では, バスで施設内をまわりました。バスの中から, 施設の現状や実際の作業状況を見学しました。また, 施設内の講義室において, 現在行っている分級処理の実証実験の内容の講義を受け, 放射性セシウムはシルト・粘土などの細粒分に多く付着しており, 分級処理を行うことで除去土壌を減容化することができることを学びました。講義の後は, 実際に実証実験が行われている施設を見学し, 処理フローの詳細を実際の施設を見ながら学びました。

 最後に中間貯蔵工事情報センターに戻り, 福島大学や福島高専の生徒と中間貯蔵に関して意見を交換し合いました。意見交換では, 再生利用のためには科学的な見地だけでなく, 住民の理解といった心情的な観点も大事になることを学ぶことができました。

 今回の研修を通して, 福島県の現状をより理解することができました。これらの知識が, 今後の研究活動や国際交流活動, そして進路選択に役立っていくことを期待したいと思います。

 

  

 

 

環境放射能除染学会「第8回研究発表会」にて課題研究ポスター発表

日時:2019年7月10日(水)
場所:郡山市けんしん郡山文化センター
参加人数:3名(本校2年生 3名)

 一般社団法人 環境放射能とその除染・中間貯蔵および環境再生のための学会(通称 環境放射能除染学会)主催の第8回研究発表会が開催され、本校生徒3名が「セシウム不溶化鉱物の循環合成とその現実的なリークテスト器の試作」というタイトルでポスター発表を行ってきました。発表会では、生徒たちは研究者と直に話すことができたり、質疑応答で課題研究をさらに進めるためのヒントを得たりと実り多き機会となったようです。発表会を通じて、生徒たちは表現力・発信力・専門力・GRIT力をさらに磨くことができたと思います。

 

 

 

コミュタンサイエンスアカデミア(6/29)

SS部の生徒16名が6月29日(土)にコミュタン福島で実施された「コミュタンサイエンスアカデミア」の講師を務めました。

県内から集まった中学生に対して、課題研究のポスター発表や実験教室を通じて科学の楽しみ方を伝えました。