学校行事・部活動通信
福島高校ニュース

[学校行事・部活動]

卒業 おめでとう!!

 本日,学び舎を巣立った福島高等学校 第76回卒業生の皆さん,卒業おめでとうございます。

 今回の卒業式は,1・2年次生徒の参加と管弦楽部の演奏も復活し,コロナ禍前の本校の卒業式に戻りました。式には県議会議長代理の誉田憲孝様,鈴木進一PTA会長,芳賀裕同窓会会長,齋藤重徳後援会会長,安田敬PTA副会長の御臨席を賜り,厳粛な雰囲気で式は進行しました。

 卒業生一人一人の名前が読み上げられると生徒は自信に満ちた返事で起立し,卒業生261名全員の呼名が終わると代表生徒に校長から卒業証書が授与されました。

 校長は式辞で「君たちはコロナ禍であっても,様々な行事や勉学を精一杯やり切った」「予測困難な時代を生きる君たちには真善美という言葉を贈る。真は探究の精神をもち続けること,善は人としてどうあるべきかを問い続けること,美は美しいものに触れて感性を磨くことだ」「自由は真善美を自分の中に育むことでもある。たくさん躓いて失敗しても決して諦めず,真善美を追い求めて自由に生きてほしい」と卒業生たちの大きな飛躍を願い餞の言葉を贈りました。

 県議会議長からは「本当の自立とは周りに頼れる人をたくさん作ること。未見の我(まだ出会っていない新しい自分)に会いに行ってほしい」,PTA会長からは「自分で自分の限界を決めず,感謝の気持ちをもって夢と希望に向かって頑張ってください」,同窓会長からは「多くの夢をもち,その実現に向かって突き進んでほしい。皆さんは歴史を作ることができる」とそれぞれからお祝いの言葉をいただきました。

 在校生代表の生徒会長は「先輩方は目指すべき福高生の姿を示してくれました。私たちも後輩に尊敬されるような存在になり福高を発展させたい」,それに対し,卒業生代表の前生徒会長は「コロナ禍の中でも福高の生活は生き生きとした毎日だった。今日卒業式で名前を読んでもらえて,長いコロナ禍をやっと抜け出した。現状に満足せず福島県を代表する高校を創ってください。」と後輩たちに期待のエールを送りました。

 式が終わると,管弦楽部が演奏するTime To Say Goodbyeと大きな拍手の中,卒業生たちは晴れやかな表情で巣立ちました。

 
         

校内の樹木(梅)の施肥を行いました

太宰府恵与の梅をはじめとした校内の樹木に冬越えの施肥を行いました。専門家のご指導のもと、それぞれの生徒が好きな

樹木に向かい、夕暮れの寒風の中作業しました。福島高校には現在太宰府から恵与された「太宰大弐」「黒田」「想いの儘」

「福高の暁」の他にも大安寺ゆかりの梅や、85周年記念植樹の梅など計54本の梅があります。また、シンボルの校庭のケヤキ

玄関前のソメイヨシノ、120周年のエドヒガン、福岡県立福島高校寄贈の「希望の桜」など多くの樹木があります。梅苑に学

ぶ福高生の想いを宿した木々たちに愛情を深め、作業の後にあたたかいおしるこをいただきました。           

 

福島県SSH英語による課題研究発表会

1月20日(土)本校にて、福島県内のSSH指定校3校(福島高校13件・安積高校14件・会津学鳳高校15件)が集まり、英語による口頭発表を行いました。本校からSS部の2年生が参加し、発表、質疑応答はすべて英語で行われました。主催校として運営においても活躍しました。助言者として福島大学や会津大学の研究者、福島大学の留学生も参加し、生徒たちは英語でやりとりを行う中で、自分たちの研究の深化だけでなく、これまで行ってきた英語学習の成果を発揮することができました。

 

医学コース事業のご紹介

福島高校では「医学コース」を設置し、1・2年次生を対象に様々な事業を行っています。

今年度は、

<1年次生>

  F-REIトップセミナー

  福島民友新聞社SDGs企画「地域医療における総合診療委の役割~奥会津から」

  福島県立医大の先生による「いごころ講座」(全2回)

  県内医療施設見学

<2年次生>

  医療現場の実習体験

  県外医療施設見学

  専門医とのチュートリアル研修

  福島県立医大連続講座(全2回)

等の事業を実施しています。

本校の医学コースは、医学の知識を得るだけでなく、医師に求められる高い倫理観と豊かな人間性を醸成することを目的としています。

事業に参加した生徒からは、以下のような感想が寄せられています。

 ・患者さんに寄り添うことができる医師になりたいと思った。

 ・医師になる、というある程度の覚悟を持て、というお話にはっとした。

 ・苦しんでいる患者さんを、受け入れて助ける医師になりたいと思った。

 ・曖昧だった将来のやりたい事がより具体的になった。

 ・改めて医療とはなにか、患者さんに向き合うとはどういうことかを再認識させられた。

教科の勉強だけでない、とても大切なことを学んでくれていることがわかります。

福島高校は、勉強だけでなく、内面的な成長も応援する学校です。

    

  

 

丹野校長先生と「福高哲学カフェ@読書会」を開催しました。

『福高哲学カフェ@読書会』を開催しました! 

「読書会を行いたい」という図書担当の要望と、哲学対話の経験をお持ちだった丹野純一校長先生の出会いにより、読書会と哲学対話を融合した、本校における新しい企画が誕生しました!その名も『福高哲学カフェ@読書会』。あるテーマに即した本、ヒントになる本を各自が読み、当日持ち寄り紹介。テーマについて、哲学対話のルールにより、本に書かれていた内容も参考にしながら哲学対話を行うというものです。

 12月18日に、図書委員会の主催で、コーディネータに校長先生をお迎えし、1・2年生の図書委員希望者が、「自由とは何か」というテーマで哲学対話を行いました。 

〇  当日持ち寄った本は、『実存主義とは何か』『サルトル』『嘔吐』『自由論』『哲学入門』『生きがいについて』『思わず考えちゃう』『カラマーゾフの兄弟』。 〇  テーマについて、次のルールにより全体で対話します。(哲学対話)

・挙手し、ぬいぐるみを渡された人が話す。

・話し終えたら、次に挙手した人(いなければ誰か)にぬいぐるみを渡す。

・一人が話しているときは他の人は傾聴する。

・何を言ってもよい。

・反論、批判はしない。(異なる意見を出すことはいいが否定的な態度はとらない)

・途中で考えを変えてもよい。

・知識や権威に頼らない。

・黙って聴いているだけでもよい。

・正解はないので結論を無理に出さない。

・コーディネータは必要に応じ対話を促す。

哲学対話は次のように進みました。

 (※『 』はコーディネータ、「 」は図書委員の発言)

『どのような時に自由を実感できるか?』という問いからスタートし、「何にもしばられないとき」、「目標を達成して制限から解放されたとき」などの発言が続き、『制限がなくなると自由を感じるということだが、野生動物は自由なのか?』とさらに問いが重ねられ、「自由だが、生きるために必要なこと、制限はある」、「安心して生きていけるということの上に自由がある。明日死ぬかもしれないという中で自由はあるのか?」など対話が交わされました。

 また、『制限から解放されたとき以外で自由と思えるのはどんな時か?』と問われ、「自由か不自由かの白黒ではなく、グラデーションがあると思う。制限はあるけどその中である程度の自由がある」、「戦争中に比べれば自由」などの発言が。

 そして、『自由の本質は何だろうか?皆に共通していえることはないだろうか?』という本質を問う問いが発せられ、「人間として自分を高めるために考えたり実行に移したりする自分探しを制限なくできること」、「最初に制限は絶対あると言ったが、考えてみると、制限ある中でどれだけ自分の生き方を選べるか、自由を選択できるかだと思う」、「『サルトル』の中で、『人は意思決定するときは自由でしかあり得ない』とあった。『選ぶ』という行為自体が『自由』である。決断しないということも含めて」

 『社会と一切の関係を断ち切って部屋で一人ゲームをする人生を選んだ場合も自由だということか?』。「自分で選んだのならば自由だ」、「自由だが、ある時、やはり社会に出ようと思い立ったとき、選択肢は残されているか?自由だと思っていたことに逆にしばられることもある」と、述べられました。

  コーディネータが『最後に言いたいことを』と促すと、「自分で決定すること。誰かに妨害されずに」「自分の意思でできるということ」「『嘔吐』に、『人間は選択の自由が与えられている』とある。ゲームをして引きこもることも外に出ることも自由」「自由だが、その後まで自由が保障されるかは疑問。カントは、自由とはしばられた上にあると言っている。」「「決断することこそ『自由』」という考えに共感するが、生の段階による」「参加する前はどんな本を読めばいいんだろうという感じで不自由だったが、本を読み対話をしてみて結構面白かった。自由に関する本を読むという制約がなければ決して読んでいなかったであろう本に出会えた。ちょっとだけ不自由ということも絶対悪いわけではない」「自由は、必ずしもいいことだけではない。例えばRPGであれば目標が明確なのでそれに向かって努力すればよい。それに対し、明確な目標が決まっていないゲームなどは苦手。『思わず考えちゃう』の中に、『操り人形の方がいい』という内容がある。誰かに道を示してほしいということもあるはずだ。」と、福高哲学カフェ@読書会から得られた考えが語られました。 

 最後にコーディネータから、 『本日の対話を通して、制限から解放されたときに自由を感じるというところから始まって、制限の中で自分の人生を選ぶというところに自由があるという考えに至り、一方で、自由はいいことばかりではないという考えも示された。結論を出すことはないが、とても深い対話になったと思う。これからも自由について考え続けていってほしい。』とまとめの言葉があり、哲学対話が閉じられました。

【図書委員感想】

・読書会も哲学カフェも初めて参加した。参加前の準備として一人で本を読み、「自由」について考えたが、それをもとにして他人と意見を交わすのはとても面白かった。自分ひとりでは混乱しがちだったが、コーディネータも交えて対話をすることで、ほかの人の意見も取り入れながら全員でいろいろと考えることができた。本を読んで考えた「自由」と他の人の考える「自由」とを比較し、「自由」の在り方について深く考えられたことは良い経験で、とても有意義な時間を過ごせたと思う。 

・今回が初めての哲学カフェへの参加だったのですが、校長先生の進行のもと初めてながらテーマの「自由とは何か」について深く考えることが出来たと思います。哲学と聞くと小難しいものだと今まで思っていましたが、実際は全然そんなことなく、すごく楽しくてむしろ自分に少し適したものだったのかなとも思いました。是非第2回、3回と開いてほしいと感じました。

 

梅章の教え

 2023年も残すところ半月余りとなり,本校は明日から冬季休業に入ります。そこで今日は今年1年の締めくくりとして全校集会を行いました。

 全校集会に先立ち,後期から今までに様々な活動で活躍した皆さんを称え,賞状伝達式を行いました。賞状を伝達されたのは,東日本高等学校弓道大会福島県予選2位の弓道部女子の皆さん,県高総文祭写真部門で最優秀賞と優秀賞に輝いた写真部の吉田さんと宮本さん,将棋新人戦福島県大会第2位の櫻井さん,日本合奏コンクール2023全国大会グランドコンテスト銅賞の管弦楽部の皆さん,環境放射能除染研究発表会や福島県生徒理科研究発表会で優秀ポスター発表賞および優秀賞を受賞したSSH部の皆さんです。おめでとうございました。今後の更なる飛躍を願っています。

 全校集会で校長先生からは「梅章の教えは素晴らしい教えだ。しかしその意味するところは時代とともに変化してきた。大切なことはその精神を批判的に受け継ぐことだ。失敗を恐れず多くのことにチャレンジしながらその教えを引継いでほしい。」というお話ををいただきました。

 続いて,教務主任は「学ぶ意味・目的」の大切さを卒業生Kさんの例で次のように話しました。「学ぶ意味や目的は人それぞれ異なるものだ。Kさんは自分が学ぶ意味を見出し,努力して苦労しながらも司法書士となり活躍している。勉強する意味・目的の自分なりの納得解を問い続けてほしい」

 誰でも「なぜ勉強しなければならないのか」という疑問は持ったことがあるはずです。大学受験を控えた高校生なら「○○大学に合格するため」と考えている人も多いでしょう。Kさんのように「資格を取得して社会で活躍したい」と考えたり,「知らなかったことを知るともっと知りたくなる」「新しい知識に触れ,正しいと思い込んでいたことに疑問を持つようになったから,もっと深く追究したい」など知的欲求を学ぶ意味と考える人もいるかもしれません。中には「○○ができるようになるために」「自分のキャリア形成のために」「新しい自分に生まれ変わるために」勉強すると考えている人もいるでしょう。このように学ぶ理由は様々ですが,学ぶことによって自分自身が変化し,より高い視点から物事を考えられるようになることは確かです。このように考えると,学びは「自分を進化させる」ものであり,人類の進化に必要な「性」なのかもしれません。みんなで大いに学びましょう。

美術館鑑賞授業

 

 

 福島県立美術館にて鑑賞の授業を行いました。今回は芸術Ⅰの授業にて、美術・書道の生徒が参加しました。福島高校では芸術の授業の他に、探究活動としても美術館を積極的に利用しています。美術鑑賞を通して新たな発想への突破口が開けたり、感じ方や考え方の多様性に気づくことができます。多彩な作品群に出会える環境がすぐ近くにあるのも福島高校の大きなメリットです。

2学年 研修旅行に行ってきました

 10月3日(火)~7日(土)の4泊5日で2学年研修旅行を実施しました。コロナ禍の影響で実施を控えていた課題研究・文化探究の班別の研修が今年度から再開となりました。
 1日目は広島での平和学習を実施しました。広島駅から平和公園までは貸切路面電車で移動し、平和記念資料館や原爆犠牲者慰霊碑の見学を行いました。核兵器の悲惨さを実感するとともに、平和な世界を実現するために1人1人にどんなことができるのか深く考えさせられる時間となりました。
 2日目、3日目はSSH課題研究研修を研究班ごとに実施しました。事前に承諾をいただいた企業や大学の研究室を訪問し、自分たちの研究仮説についてご意見を伺ったり、仮説を検証するうえで重要となる項目をご教授いただきました。また自分たちの研究テーマに関連する博物館やミュージアムを見学し、研究の深化に必要となる新たな視点を得た班もありました。
 4日目はクラス内で班に分かれ、文化探究研修を実施しました。京都の雅な建築や庭園を満喫する班、大阪のグルメに舌鼓を打つ班、古墳を探検しに行く班、USJで絶叫マシーンに果敢に挑む班など、事前の計画に基づいて各班が思い思いの1日を過ごしたようです。
 5日目はクラスごとに京都の観光名所を訪問しました。1・7組は平安神宮~龍安寺、2・4・6組は銀閣寺~金閣寺、3組は祇王寺~嵐山散策、5組は北野天満宮~本能寺~三十三間堂を見学しました。三連休の初日ということもあり、京都市内は国内外からの観光客で大賑わいでしたが、大きなトラブルもなく、各クラス無事に研修を終えることができました。
 今回の研修旅行で得た経験と学んだ知識を糧に、2学年一同また気持ちを新たにして、学業に、研究活動に、課外活動に励んでいく所存です。実施にあたりご協力くださった皆様方に心より感謝申し上げます。

地域のテレビ局を起点にした新しい学び探究プロジェクト「ティーンディレクター」

 10/7(土)、1年生の希望者4名が、福島テレビを会場に「ティーンディレクター」に参加をしました。このプロジェクトは、生徒達が地元企業への取材を通して社会課題への学びを深めると同時に、映像のプロである地域のテレビ局と一緒に映像制作をする過程で、学校では得られないようなクリエイティビティを高めるワークショップ(全6回)になります。本校の生徒以外に橘1名、福島南1名、伊達1名、桜の聖母1名の計8名の生徒が参加をしています。今回は、第1回目ということもあり、参加した生徒たちは少し緊張ぎみでした。今後は、地元で社会課題に取り組んでいる企業や団体に取材し、社会の課題を知るとともに、未来に向けた解決策を生徒たちの視点で見出し、取材した映像内容の編集から上映まで、テレビ局の方々と一緒に製作していく予定です。

 

WWLコンソーシアム事業 東北大学と連携した学び「学問論演習」の開催

 10/5(水)、1年生の希望者8名が東北大学と連携した学びとして、同大学の「学問論演習」に参加し、第1回目の講義を受講しました。この企画は、高校生に高度な学びを提供する仕組みづくりを目指す文部科学省の「WWL(ワールド・ワイド・ラーニングコンソーシアム構築支援事業」の一環として、福島高校とふたば未来学園高校が今年度から取り組んでいる初めての試みになります。今年の講座は、「グループ討論とアイデア整理のスキルアップ」と題し、同大学工学研究科の中瀬博之准教授が担当され、高校生たちは東北大学の大学生と一緒にオンラインで受講します。今後は、来年2月までの毎週木曜日にオンラインで受講し、最後の成果発表に対面またはオンラインで参加する予定です。また、受講の修了書として同大学が認定する「オープンバッジ」が発行される予定となっております。参加した生徒たちは、これからさまざまなスキルアップがなされることを期待しています。